推しが卒業した。
みなさん推しが卒業した経験はありますか?「推し」という言葉が多くの人に使われるようになったのは最近なので、推しではなくても応援していたアーティストやバンドが活動を休止したり、スポーツ選手が引退したなど意外と多くの人が経験しているかもしれません。ちょうど最近推しの卒業というものに直面し、初めての感情になったのでつらつらと書いてみようかと思います。この文はあくまでも個人が感じた、経験したことの備忘録なので特定の名前等は伏せてお話します。
卒業を知る
わたしが推していたのはとある舞台そのものです。舞台自体が卒業してしまいました。
遠方まで舞台を見に行ったり、グッズを集めたり、カラオケにあるシアタールームでDVD鑑賞会をしたり、その舞台の考察を友人と語り合ったり…いわゆる「推し活」を楽しんでいました。
※その舞台は2次元の作品を舞台化しているものなので原作のキャラクターがおり、舞台は卒業してしまいましたが原作は今も続いています。
舞台は一年に数回コンスタントに行われていたため、友人間で「次の舞台はどんな話かな?」「こんなのが見たいよね!」などとよく話していましたし、回を重ねるごとに舞台のクオリティが高まっていて毎度期待度の高いものでした。すでに数ヶ月先の公演も決まっていてその公演に行けることを楽しみにしていました。
しかし、卒業の発表はあまりにも唐突で…
X(Twitter)に卒業の文面と、キャストのコメントが急に掲載され卒業を知ることになります。タイムラインは大荒れ。"全員卒業"がトレンド入りまでしていました。楽しみにしていた公演が卒業公演になるなんて誰も想像していませんでした。。
ついに卒業
時間というのは残酷で待ってくれません。ついに最後の公演がはじまります。最後といっても舞台は5日間。計9公演行われます。舞台は生身の人間が作るもの。なので1日たりとも全く同じ日なんてことはありません。1度じゃ見納めできないオタクは何度でも見ます。最後を全部目に焼き付けようと全通する方もいました。わたしも数公演見に行きました!そして本当にラストなのは最終日だけ…倍率が高かったようでしたが見事当選したので行って参りました。
最終日、正直この日を迎えるのが楽しみなのに気が重い…そんな複雑な感情でした。公演が始まる前に友達と会って話すなどしてお互いを励まし、気を落ち着かせていました。
公演中はその場にあるものひとつひとつを溢さないようしっかりと楽しんで、噛み締めました。歌やセリフ、表情など、演者さんも今まで以上に表現に心がこもっているようにも見えました。途中涙ぐんでいる場面があったりも…。最終日ならではのサプライズシーンやラストシーンの演出があったのですがそのシーンでは客席中、号泣し泣き叫ぶ声が会場に響き渡っていてそんな経験初めてでしたのでとても印象に残っています。わたしも途中で何回も泣いていましたし、最後は声をあげていました。周りのお客さんもタオルで涙を拭く姿が見受けられました。みんな気持ちはひとつなんだなとその光景も涙を誘いました。
もちろん公演は最高で、あっという間のひとときでした。
公演が終わり、会場から退場したのですが、多くの人が憔悴しながら帰路へ向かっているのも印象的でした。ボーッとしている人、とにかく感情をSNSに打ち込んでいる人、友達同士で泣きながら抱き合う人…。公演後、照明が点くと急に現実に戻るのでなかなか気持ちに整理がつかないまま帰らなくてはなりません。しかもこの日は日曜日。休みでなければ次の日は仕事です…。
というわけで無事に卒業公演を見終えました。
(心は無事ではない!)
卒業後
余波が落ち着かず、多くの人が舞台の亡霊となってしまいました。卒業の次の日、わたしは仕事でしたが全く手につきませんでした笑。SNSでは舞台に対しての感想や感謝の文、好きなシーンや思い出を語る投稿で溢れており、卒業となってしまった理由が明かされていないためファンの中での推測が膨らんだりも。推しが卒業したという事実を受け止めるのには時間がかかります。
何事もずっと存り続けるわけではない、そのことを思い知った出来事でした。もしかしたらキャストや演出が変わって同作品の舞台がまた行われるかもしれません。それはそれで楽しみではありますが、今まで見てきた舞台のキャストや演出と同じものをもう見れないのは正直とても寂しいです。この舞台はその構成でしか作れない奇跡的な化学反応だったと思います。
しかし、作り上げられてきたものは確実に心に残るエンタメでしたし舞台制作に関わっているすべての人が魂を込めていた作品でした。生身の人間が作るものは儚いけど限られた時間で賭けているものの大きなパワーを強く感じました。推しは推せる時に推せという言葉がありますが生きてるものはみんなそうです。素敵な時間をありがとう。
卒業公演のDVDも発売されるのでまだまだファンの中で語り継がれていくかと思います。逆に見るのが怖いまであります笑。 舞台が今後どうなっていくかはまだ分かりませんが、もうしばらく推しが卒業した余韻に浸っていたいと思います。
話をはじめるととても長くなってしまいました。ずっと話してられるんですがこの辺にしておきます!読んでいただきありがとうございました!
Writer:たったかた〜ん
2023/11/26



