特集テーマを紐解きながら1年間練ってみるリアルカルチャーWEBマガジンです。2024年のテーマは「エン」。日常生活の中で感じる「エン」についての様々なエピソードや、その意味に迫るコラムをお届けしていきます。

下北沢で演劇を
演劇感想

下北沢で演劇を

2024年のテーマ「エン」。
今回は下北沢に演劇を見に行きました!

下北沢といえば演劇…のイメージが強いですが、わたしが最初にそのイメージを抱いたのは2006年に放映された「下北サンデーズ」というドラマを見たときでした。下北沢が舞台で、上戸彩さんが演じる主人公が上京し、劇団に入団するお話です。下北沢って演劇の街なんだ!と小学生で認識しました。

ちなみに「電車男」が放映されていた頃は秋葉原に憧れを持っていました。小学生のときかなりのテレビっ子だったのですぐ影響されていました…wドラマの影響力って大きいですね。

今回見に行くのは、「柿喰う客」という劇団の「殺文句」という作品です。

「柿喰う客」とは中屋敷法仁が脚本・構成・演出の舞台を上演する劇団です。

「圧倒的なフィクション」を標榜する劇団。演劇の虚構性(現実の生活とは掛け離れた作りものとしての演劇性)を重視し、虚構性の高い発話法や演技法によって人間の存在や社会の荒廃を皮肉たっぷりに描き、観客から冷笑を誘うような舞台を生み出すことを特徴としている。虚構性の高い独特の演出法は、「反・現代口語演劇」の旗手として注目され、作風は"妄想エンターテイメント"とも呼ばれる。(Wikipedia参照)

わたしが柿喰う客を知ったきっかけはYouTubeでした。大学時代、ゼミ室で作品づくりに煮詰まっているとき、YouTubeで見ていました。なぜ柿喰う客に辿り着いたのかは覚えてません…w下記2つの動画は当時見ていた作品です。

シンプルな舞台セットだけど圧倒される文学的な脚本力と、感情を誇張した演技力でつい見入ってしまうのが柿喰う客の魅力。表現の塊です。ギャグ要素が多いため笑えるシーンが多いのですが、結構重めなダークコメディなのでそのギャップも面白い。真面目な作品や子ども向けの作品もあり、幅が広いです。

柿喰う客はいくつもの作品をYouTubeに掲載しています。めちゃくちゃ面白いので是非!(舞台上の情報量が凄いので作業用BGMにはしないでください!絶対見落とします!w)

下北沢駅は再開発が進んでおり、とても綺麗でおしゃれ。天気のいい日はとても気持ちよくお散歩できそうです。

下北沢周辺は若い人で賑わっており、古着屋さんやカレー屋さん、おしゃれなカフェなどが並んでいます。そしてやはり特徴的なのが劇場がたくさんあるところ!

会場は本多劇場という劇場です。駅前にあるのでとてもアクセスしやすいです。

劇場前には柿喰う客ののぼりが並んでおり、イメージカラーのピンクがビジュアル的にいいパンチになっています。

客層は男女問わず様々。全体的に大人な印象でしたが大学生もいました!いざ観劇です!細かい内容は伏せてお話します。

「テメェのせいで組織が腐るんだよ!!」

崇高な経営理念。野心的なビジョン。

不可解な転落事故をきっかけに、すべてが狂い出す。

夢と絶望が支配するブラックオフィスミステリー。

(公式サイトより)

本作はオフィスもの。公式にも書いてあるとおり、内容はかなりブラックです(笑)凄く攻めた超超超フィクションな内容で面白かったです。実際にあったらやばい!(笑)

舞台上にあるのはオフィスのデスク一つとキャスター付きのオフィスチェアだけ。劇団四季などセットも含めて華やかに魅せる舞台も演出として見ていて楽しいですが、シンプルな舞台は演技と脚本勝負でド直球なのがとてもかっこいい。双方違った見方で舞台を楽しめますね。

劇が始まるとすぐ鳥肌が立ちました。とてつもない言葉の量で機関銃のように発されるセリフは聞いていて不気味で痛快!聞くというよりも浴びる、撃たれるそんな感覚。言葉遊びが混じると客席に笑いが起きる。数人が声を揃えて長セリフを言ったりテンポ良く言う場面があるのですが声がハモっていて聴き心地が良い。これこれこれ!これが柿喰う客だ〜!と生で実感し、観ながら嬉しくなっちゃいました。頭で内容を理解する前に話がどんどん進んでいきます。ところどころ何が起きてるんだ!?となりつつも進んでいくと不思議とストーリーが見えてきます。セリフだけでなく動きもオーバーです。誇張した動きや表情はより一層フィクション性があり、すごくコミカルで見ていて楽しかったです。

といってもずっと舞台上で大暴れしてるわけではありません。動と静が絶妙で、動のあとには静なシーンがあります。息をのむほど静まり返る会場内は緊張感が高まります。そのアップダウンの激しいジェットコースターのような演出がストーリーに客席を引き込ませるようになっていました。

ストーリーの主軸である登場人物の1人はセリフが一切ありませんでした。セリフはありませんが、宙返りなどアクロバットをしたり、立っているだけでも物々しいオーラがあったり…舞台上ではかなり異質な存在。声を出して演技をするだけが演劇なのではなく、声を出さずとも演じることができる役者さんの凄さを感じました。

観終わったあとはカフェでひと息したくなりました(笑)大変面白かったです!想像を超えてくる作品でとても刺激になりました。映画やドラマの演技ももちろん心動かされますが、目の前で観る演劇はドキドキするライブ感がクセになるなあと感じました。映像作品とは違い、切り取られたシーンではなく全てが繋がっていて舞台が始まって終わるまで目が離せない没入感も良い。ずっと柿喰う客を生で見てみたかったので念願が叶い、行ってよかったです!!また柿喰う客の作品を見に行きたいですし、柿喰う客以外にも下北沢へ見に行ってみたいです!

Writer:たったかた〜ん
2024/6/23