特集テーマを紐解きながら1年間練ってみるリアルカルチャーWEBマガジンです。2024年のテーマは「エン」。日常生活の中で感じる「エン」についての様々なエピソードや、その意味に迫るコラムをお届けしていきます。

ミュージアムの演出を勝手にちょっとだけレポートしてみた。vol2。
ミュージアムレポ

ミュージアムの演出を勝手にちょっとだけレポートしてみた。vol2。

実は僕、展示のデザイナーやってるんです。

そこで、テーマ『エン』に掛けていろんな施設の“演出”を僕なりに勝手にレポートしてみようかなと思います。

展示を作るデザイナーの、見る視点とか、偏屈な感じとか、そんなところも楽しんでもらえると幸いです。

まず、展示のデザインって何かといえば、“何かを魅力的に伝える為にどうするか”を決めるお仕事です。何を展示するか。それで何を伝えたいか。

何を展示するか。それで何を伝えたいか。

はたまた、今こんな悩みがあってそれを改善したい。そんなかんじの”与件(よけん)”と呼ばれる事を深掘りしながら、コンセプトを決めてデザインしていくわけです。そしてみんなの目に見える形でアウトプットされます。

ピックアップ2選

このシリーズでは、最近見て面白かったこの2つを取り上げてみたいと思います。今回は2回目と言うことで②の施設についてレポって行きます!

①東京都庭園美術館 展覧会「開館40周年記念 旧朝香宮邸を読み解く A to Z」

②品川区立環境学習交流施設「エコルとごし」

①環境学習をテーマにした地域の交流の場!

まずこの施設は東京品川区戸越という場所にあります。東京都で最長の商店街があることで有名な住みやすい街として賑わってます。と言っても都会というよりは下町感のある生活に便利な街といった感じで、近隣には小学校があったりとくらしに根付いた場所という印象でした。

そんな場所にあるこの施設は「品川区立環境学習交流施設」というだけあってかなり街に開かれた施設で、エントランスに入って正面には多目的に利用できる広い交流スペースがありました。大きなガラス窓からは隣の戸越公園と繋がっていてめっちゃ気持ちのいい空間でした。

写真は外からの様子

交流スペースでは小学生が授業終わりにやってきてゲームをしてたり、勉強してたりと、確かにこんな施設が近所にあると毎日来たくなるなと本気で思いました。

他にも周辺イラストマップやミニ展示、環境関連の絵本が展示してあったりといいかんじ。

建築や案内サインも環境配慮施設として、

再生材や国内材の使用を使用してたり、そしてそれをちゃんと展示として伝えてるところもGoodでした。

②テーマ設定がめっちゃいい展示!

この施設の大きな特徴としてかなり力の入った展示スペースがあります。まちの交流施設としては今まであまりなかったんじゃないか、、?

大きく分けて2つの空間で構成されていて、

1つ目の空間は超デジタル技術を用いた360度前面マッピングの映像展示。

時間によって演出が変わるそうですが、著者が訪れた時は体験者の動きによって床に水紋がでたり、動物にタッチするとアクションが起こったりするようなものでした。

(他のコンテンツではくらしに必要なエネルギーや、環境に悪い影響を考えるような考えさせるようなコンテンツもあるそうです)

そして常設展エリア

写真からも少しわかるかもしれませんが、この施設の展示コンセプトは『ジカン』

1秒、1日、1年、10年、といったキーワードで環境のことを考えます。

また、ゴミ出しや家電など、普段の生活と合わせて見せることで子供たちでもめちゃめちゃ直感的に理解できる展示でした。

デジタル系の展示やアナログな展示もバランスよくあって遊びながら学べる感じがするのもいいとおもいました。

最後に共用スペースでは、展示を通して思った事を、事前に用意された用紙に書く事で、お花が咲いていくようなメッセージ展示もあり、すごく素敵でした。

まとめ

何かを考える為に、小難しく伝えるだけじゃなくて、新しい視点を一つ用意する事で、ものすごく伝わりやすい展示になるんだなと僕自身も勉強になりました。

今回のこのシリーズは展示を作る側の人の視点でまとめたちょっとニッチな内容でしたが、皆さんも少し視点を変えて世の中を見てみるのも面白いかもしれませんよ!

Writer:ぺ
2024/10/27